2016年1月30日土曜日

 

シーバスルアーに用いられるスプリットリングは#2から#4のサイズです。
しかし通常の#2のスプリットリングでは、大物とのやり取りには強度が足りず変形する恐れがあります。
大きいサイズのリングに交換できれば解決できる問題ですが、バチルアーなど浮力に余裕がないルアー場合やフックの可動範囲を大きくしたくないというときは、大きいサイズに交換できません。
そこで#2のサイズで強度がより大きい、バレーヒルのスプリットリングEX #2(40lb)が必要になります。
通常のスプリットリング#2(22lb)とバレーヒル スプリットリングEX #2(40lb)それぞれシングルワイヤー分部の簡易引っ張り試験です。
 
   スプリットリング#2(22lb) 変形強度5.6kg
 スプリットリングEX #2(40lb) 変形強度8.7kg
 
十分な強度で岸ジギや小型プラグに使用できます。
バレーヒル スプリットリングEX #2(40lb)
17:58

バレーヒル スプリットリングEX #2(40lb)

2016年1月28日木曜日


冬から春にゴカイやイソメなどの多毛類が、水中に大量発生して産卵を行います。
これらの多毛類をバチと呼び、そしてこのバチをシーバスが捕食することをバチパターンといいます。
この時期のアングラーはバチの形とアクションを模したバチルアーを用いて、バチパターンの攻略を行います。
バチルアーは細長い形状で、多くが表層を低速でアクションするよう作られており。小型のトレブルフックが装着されている。
バチルアーの小型のトレブルフックは刺さりは良いが、大型のシーバスには刺さりが浅く外れてしまう場合や、強度が足りず変形して外れてしまうことがあり、より大きくて強度のあるフックへの換装が必要な場面がある。

しかし、バチルアーの体積は小さいので浮力と水受けに余裕がなく、大きなトレブルフックに換装するとフックの重さと抵抗によって、泳層やアクションが変化してしまうことがあります。

そこでトレブルフックからシングルフックに換装することで、増量を抑えてサイズを大きくする方法があります。
大きいシングルフックにすることでフックの強度とフッキングパワーの増加、バラシ低減の効果を得ることができますが、フックが大きくなったゆえのトラブルも増えます。
・フックがラインにかかる

・フックがルアーを抱く、ルアーがフックを背負う

・フック同士が絡む

これらのトラブルと口腔外への掛りが悪くなるのがシングルフックのデメリットです。
 
それではトレブルフックとシングルフックの間の存在、ダブルフックに換装するとどうなるでしょうか?
 
○ダブルフックの特徴
・シャンクが溶接されいないので、スプリットリングを介さずに取り付けできる
・スプリットリングを介さないので、可動範囲が限定される
・フックの自重はトレブルとシングルの中間
・フッキング機能もトレブルとシングルの中間
・現状(2016年1月)パワークラスはミディアムまでのラインナップ 
・低価格
 
これらの特徴がバチルアーのフックとしてメリットとなります
・スプリットリングを使わずに済むので、スプリットリングのウエイトの分、フックサイズをアップできる。

フック重量・自重表より
例 
ST-46#10(0.37g)+スプリットリング#2(0.05g)= 0.42g ≒ダブル21#4(0.42g)
トレブルRB-MH#12(0.20g)+スプリットリング#2(0.05g)= 0.25g ≒ダブル21#6(0.26g),SD-33TN#6(0.25g),SD-36#6(0.24g)

・サイズアップによりフック強度の向上を図ることができる
・ダブルフックは可動範囲が限定されるので、トラブルが起きにくい。
・トレブルフックよりお安いので、お財布にやさしい。

しかしデメリットもあります。
ダブルフックはいずれも、パワークラスがMまでなので、MHクラスから換装する場合に番手が大きすぎて、ルアーのシルエットやバランスが変わってしまうことがあります。

ST-46#5(0.62g)+スプリットリング#3(0.10g)= 0.72g ≒ダブル21#2(0.72g)

最後に現在発売されているダブルフックを3種類を紹介します
・がまかつ ダブル21
ニッケルメッキ処理されたダブルフック。
針先が鋭く、刺さりがとても良いが海水で腐食しやすい。


 
・オーナー  スティンガーダブル SD-36
スズメッキ処理されたダブルフック。
耐腐食性がある

・オーナー スティンガーダブル SD-33TN
スズメッキ処理されたダブルフック。
ショートシャンク、カーブポイントが特徴。SD-36よりわずかに太軸
カーブポイントは口腔外への掛りは落ちるが、高い貫通力がある。
   



MHクラスのダブルフック発売してほしいなー
バチルアーのダブルフックチューン
17:57

バチルアーのダブルフックチューン

2016年1月17日日曜日


今現在(2016年1月)シーバスルアーフィッシングに用いられるトレブルフックは

・オーナー(OWNER) スティンガートリプルフック ST-46、ST-56、STX-58
・がまかつ(Gamakatsu) トレブル SP-MH 、RB-MH

が主に用いられています、いずれも実績があり素晴らしいフックです。
そしてこれらと比較できる、機能を持ったトレブルフックがあります。

・デコイ(DECOY) トレブル Y-S81

カツイチのデコイ(DECOY) トレブル Y-S81です。


○Y-S81の形状
めずらしいリマリックベンドとロングスロートにより特徴的なシルエットになっています。
軸はやや太めでスズメッキ処理。
ポイントはロングテーパーのストレートでやや内向きです。
バーブはオーソドックスな低角度バーブ。
アイはスマートアイという形状で、スプリットリングに装着する際に便利です。

○Y-S81の自重とサイズ
メーカーのアナウンスでは
「Y-S81」と「ST-46」はほぼ同サイズで、同重量です。
とされていますが、同じ番手でもST-46とは大きさが違います。

ST-46と比較してY-S81は大きさが小さいです

 ・左Y-S81#2(1.4g) 右ST-46#3(0.95g)

Y-S81の#4以外の番手はST-46と自重の互換性はありますが大きさの互換性はありません。 
Y-S81の各番手の大きさについて具体的には
・#8はST-46#10に相当
・#6はST-46#8に相当
・#4はST-46#4と同じ
・#2はST-46#3に相当
・#1はST-46#2に相当
・#1/0はST-46#1に相当
線径を太くした分、サイズを小さくして自重の互換を確保した設定になってます。
トレブルフックはルアーよりも幅が大きくなければフッキングが悪くなるので使用できるルアーは
限定されます。
  
Y-S81のインプレッション
1年間ほど使用して気づいたことです。

【掛り】
掛りがいいです、ここまでいいとは思いませんでした。
通常、フッキングパワーはフックの大きさに比例するので、Y-S81には期待できないかなと考えていましたが間違ってました。
フックポイントがロングテーパーで鋭いのと、リマリックベンドのおかげで軽い力でもフッキングに持ち込めます。ランカーの硬いエラぶたにも刺さりました、セイゴクラスのショートバイトでもフッキングしやすくなりました。

【強度】
高い強度があります。
リマリックベンドは変形しやすい形状ですが、やや太軸で熱処理(焼き入れと焼き戻し)がしっかりしてあるようで、他のミディアムヘビークラスのフックより高い剛性を有しています。
手にとっただけで、高剛性なのがわかります。

ホールド
Y-S81は急激なコーナーを有するリマリックベンドと、狭いフトコロで、ベンドまで刺さりホールドできるのか疑問でした。
しかし、使ってみるとベンドだけでなく、やや内向きで長いスロートも作用してホールドすることがわかりました。
通常、スロートでホールドするとフックは変形しやすいですが、太軸と狭いフトコロのおかげで
変形しづらいです。うまくできてます。

耐食性
スズメッキです。水洗いしても何度か使用すると腐食します。ST-46と同程度。

価格
6本入りで#4まで定価400円、#2以上は定価500円です。高くありませんがショップの取扱いと製造数が多くないので入手できる機会が少ないです。

○まとめ
Y-S81はST-46より小さいので使用できるルアーは限られますが、高いフッキング機能と高強度を有したフックです。適切なルアーとの組み合わせで大きなアドバンテージが得られます。
特に#8はST-56やSTX-58にない設定なので有用です。
ぜひお試しあれ。





デコイ(DECOY) トレブル Y-S81
17:52

デコイ(DECOY) トレブル Y-S81

2016年1月15日金曜日

 
・ルアーフック自重表
 シングルフック、ダブルフック、トレブルフック
 エクセルファイルダウンロード(上部ダウンロードをクリック)
 

ルアーフック重量・自重表 シングル・ダブル・トレブルフック
17:00

ルアーフック重量・自重表 シングル・ダブル・トレブルフック